新築記録 (3) 工法の違い

ここで一般的な住宅の工法を紹介しておきます。メーカーによって何構造かはだいたい決まっているので、メーカーを決めると構造が決まる(構造が決まるとメーカーも限られる)関係になってます。選択肢に残った3社を分類すると以下の通り。

積水ハウスは、基本は鉄骨だけど鉄骨のノウハウで建てる木造(シャーウッド)も持っている特殊なメーカーで、途中でシャーウッドに変えると営業さんもチェンジ(別支店の取り扱い)になってしまうので注意。

以下、具体的な解説です。

在来工法(木造軸組工法)

柱で建物を支える工法。ただし、一部の壁には筋交いを入れ、耐力壁を作るのが普通。柱で建物の重量を支えるので壁はあまりたくさんいらない。この構造ゆえに「南側に大きな掃き出し窓の縁側」のような間取りを作れるものの、気密構造を作りづらく、すき間の多い家になりがち。昔なら「いへのつくりは夏をむねとすべし」ということで、風通しがよいのはメリットになるが、どんなに断熱材を入れても、冬の寒さと夏の冷房効率の悪さが拭えないのがデメリット。

コメント 寒いのは嫌だなーということで、選択肢に入れませんでした。

軽量鉄骨軸組工法

木造軸組工法の柱を鉄に置き換えたと考えればよい。構造体の耐久性が大幅にアップし、シロアリにも強い(床板などは木なので防蟻処理が必要ないわけではない)。また、大抵は工場でパネルを作って建築現場に持ってくる(プレハブ)ので、工期も短い。しかし、気密構造をとりづらいのは木造と同じである上に、木より鉄の方が熱を伝えやすく、柱の部分が熱橋(熱を伝えやすい部分)となり、断熱性能は余計に不利になる。また、木に比べてしなりで揺れを吸収できないため、地震時はよく揺れる。

コメント 断熱が弱いというデメリットはいろいろ工夫があったので、鉄骨の耐久性を考慮して選択肢に残しました。

重量鉄骨ラーメン工法

分厚い(6mm以上)の鉄骨で、建物の重さを梁で支える構造(ラーメンはドイツ語で中華麺とは何の関係もない)。オーバーハング(1階よりも出っ張った2階)や建物の角の窓を作れるので、間取りの自由度はかなり高く、構造の耐久性も強いので、鉄骨構造で3階建てを作るならこの工法になる。ゴツい分だけコストも高い。

コメント これにするつもりはなかったものの、3F建ての提案があったので、これも選択肢に残りました。

木造枠組み壁工法

いわゆるツーバイフォー。柱ではなく壁(パネル)で建物を支えるのが特徴。面を組み合わせて箱を作るので気密を保ちやすく(すき間ができにくい)、断熱性能は高い。代わりに、壁で建物を支えるが故に必要な壁の量が軸組工法より多くなるため、窓等の開口部や、建物内の仕切り壁に制約が出る。

コメント 断熱がよいというのはすみやすさに直結するのでポイント高かったです。